1. HOME
  2. 事業案内
  3. 医療事業
  4. 手術部
  5. 電気設備

医療事業

Medical Appliance

手術部

電気設備

病院では、手術や治療を受ける患者さんを電気的リスクから守るため、一般施設よりも高い安全基準が求められます。当社は「病院電機設備の安全基準 JIS T 1022」や、医療福祉設備協会の安全基準策定にも携わり、これらの基準に沿った設計・施工を行っております。

病院電気設備の安全基準 JIS T 1022 : 2023
4 医用接地方式,非接地配線方式及び非常電源の施設 より抜粋

医用室(手術室・ICUなど)の電気的危険要因とその対策

医用室の電源回路

生命維持装置などの一瞬の電源遮断も許されない機器から一般の機器まで、その必要性とエネルギーリソース(無停電非常電源・一般非常電源)を考慮しながら、最適な電源回路を構築します。

接地設備(保護接地、等電位接地)

手術室やICUなどでは、保護接地に加え、等電位接地を施すことで患者さんを電撃から守ります。
保護接地は、各室に医用接地センタを設け、そこに全ての電気機器の金属筐体を接続します。機器の不良や漏電から、マクロショックによる心室細動が発生し、重大な事故に至るのを回避する目的があります。

一方、等電位接地は、患者さんから直接・間接的に触れる恐れのある0.02m2の導電性部分を、電気抵抗が0.1Ω以下(無負荷電圧が6V以下の交流電源を用いて約25Aの電流を流し、電圧降下法で測定したとき)になるよう医用接地センタに集中接続し、電位差を10mv以下に抑え、ミクロショック(心臓を直撃する電撃)を防ぎます。

非接地配線方式

● 非接地配線方式とは
非接地配線方式は、診察・検査・治療・監視などのために電極などを患者の体内に挿入または接触し、体内処理、外科処置などを行う医用室に必要な設備で、以下のような利点があります。
1. コンセントに接続した医療機器に漏電があってもブレーカーが落ちず、電源の供給を継続できる。
2. 絶縁監視装置により、コンセントに接続した医療機器の絶縁不良による危険度がわかる。
3. 適正値(漏れ電流)を超えた医療機器に該当しない機器を接続した際にも警報で知らせる。

● 非接地配線方式の構成

絶縁変圧器(アイソレーショントランス)
容量:3kVA / 5kVA / 7.5kVA
絶縁監視装置(アイソレーションモニター)
監視容量:3kVA / 5kVA / 7.5kVA

電流監視装置

● 電流監視装置
電流監視装置は、主幹用遮断器が非接地電路全体の過負荷により動作して電源遮断することを未然に防止するために、定格電流値の80%使用状態で警告し、100%の直前で警報を発します。
絶縁変圧器の容量(30A/50A/75A)に応じた電流監視装置があります。

● 過電流警報装置
過電流警報装置は、分岐回路遮断器が過負荷により動作して電源遮断することを未然に防止するために、定格電流値の80%使用状態で警告し、100%の直前で警報を発します。
壁面コンセントやシーリングペンダントなどの各回路(20A)毎に設置します。